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「歯科助手」と「歯科衛生士」の違いを知っていますか?

2020年07月08日

 

歯科医院では歯科医師の他に、歯科衛生士や歯科助手の人達も働いています。どちらも同じような仕事をしていると思っている方がいるかもしれませんが、実は歯科衛生士と歯科助手では様々な違いがあります。歯科衛生士を目指すなら、歯科助手と何が違うのかをしっかり理解しておいたほうがよいでしょう。今回は、歯科助手と歯科衛生士の違いについて詳しく解説していきます。

 

歯科衛生士には国家資格が必要

歯科助手と歯科衛生士の違いを理解する上で、まず知っておかなければならないのが資格についてです。歯科助手になるために必要な資格は特にありません。歯科助手向けの認定資格はいくつかありますが、どれも民間の団体などが発行しているもので、資格を持っていなくても仕事を行うことができます。しかし、歯科衛生士になるためには資格が必要です。医療行為を行うことができる仕事ということで、国家資格が必要になります。公的な資格が必要になるかどうかが、歯科衛生士と歯科助手の大きな違いです。

国家資格が必要な歯科衛生士ですが、ただ試験を受けて合格すれば資格を取得できるわけではありません。なぜかというと、試験を受けるためには一定の条件を満たさなければならないからです。高校を卒業し、文部科学大臣が指定する歯科衛生士学校、もしくは厚生労働大臣が指定する歯科医師養成所に3~4年通うことが受験資格を得る条件となっています。そのため、独学で勉強して資格取得を目指すことはできません。

文部科学大臣指定の大学なら4年、短期大学なら3年通えば条件を満たすことができます。厚生労働大臣や都道府県知事に指定された養成所、専門学校の場合は3年以上通う必要があります。指定の学校で歯科衛生士に必要な技術やスキルを学ぶためのカリキュラムを受け、全てを修了することで初めて歯科衛生士国家資格の受験資格が得られるというわけです。試験はマークシート方式となっており、歯や口腔の機能や構造、それ以外の人体の機能や構造、歯科予防処置に関する問題などが出題されます。合格率は9割を超えているので、専門学校などでしっかり勉強すれば資格を取得できる可能性は高いでしょう。

 

歯科助手と歯科衛生士の仕事の違い

国家資格が必要になる歯科衛生士と、公的資格が必要ない歯科助手では仕事内容にも大きな違いがあります。歯科衛生士は国家資格が必要になるため、患者に直接処置を行う医療行為が認められています。医師の指示に従って歯科予防処置や虫歯予防、構内の点検などを行うことができます。また、学校などで行われる歯科保健指導、歯科診療補助なども歯科衛生士なら行うことが可能です。しかし、歯科助手は歯科衛生士のように医療行為を行うことはできません。患者の歯石を取る、麻酔の注射をする、レントゲン撮影なども医療行為となるため、行う業務は受付や事務、掃除などの雑用がメインになります。

患者の治療をするというよりは、歯科医師が適切な治療を行えるようにクリニックの環境を整えたり、サポートしたりするのが歯科助手の主な仕事です。歯ブラシ指導やレントゲン撮影のセッティングなど、一見医療行為ではないように見える業務もありますが、どれも医療行為になるため注意してください。もし歯科助手が医療行為を行った場合、本人が知らなかったとしても罰則が与えられてしまうので気をつけなければなりません。歯科助手、歯科衛生士として歯科医院で働く時は、それぞれの役割や行える業務の種類をしっかり理解しておくようにしましょう。

 

歯科衛生士の雇用形態

歯科衛生士の雇用形態は正社員やアルバイト、派遣など様々なものがあります。正社員は他の職種と同じように1日8時間程度の勤務で、月収を貰いながら働く雇用形態です。給与水準が高い、福利厚生が充実している、結婚や出産で退職をした場合でも復職しやすいなどのメリットがあります。アルバイトは時給で働く雇用形態で、どの程度の時給を貰えるかは地域や実務経験の年数、年齢などによって変わります。アルバイトとはいっても国家資格を持っていることに変わりはないため、業務内容は正社員とそれほど変わりません。

派遣で働く歯科衛生士の方もいますが、注意しなければならないことがあります。それは、基本的に歯科衛生士が派遣で働くのは禁止されているということです。歯科衛生士だけでなく、医者や看護師など医療従事者は派遣で働くことを禁止されているのです。しかし、場合によっては派遣として働くこともできます。それは紹介予定派遣や、代替要員として働く場合です。派遣として働きたいと考えている方は、派遣法で禁止されていない雇用形態かどうかをしっかりチェックして求人を探すようにしましょう。

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